古くて動かなくなったパソコンや、新しいものに買い替えたときの古いパソコンの処分に困った経験はありませんか?
今回は、パソコンの正しい処分方法と、回収されたパソコンがその後どのようにリサイクルされるのかについてご紹介します。
古いパソコンを処分する方法
パソコンは、1992年の資源有効利用促進法によって、処分する場合はメーカーに回収とリサイクルが義務付けられました。
回収されたパソコンは再資源化施設にてデータ破壊、分解をされて資源へと生まれ変わります。
2021年に回収された家庭用パソコンは1,911トン、資源化されたのは1,413トンと、約74%が資源化されたことになります。
基本的な処分方法は以下の通りです。
製造メーカーへの回収依頼:
適切な方法でリサイクル、処分されることが期待できます。また、個人情報も適切に消去されるので安心感があります。一般的には、購入時にメーカーへリサイクル料金を支払っているため、追加の費用はかからないことが多いです。
パソコン回収業者に依頼する:
所有するパソコンのメーカーが倒産していたり日本から撤退している場合は専門の回収業者へ依頼しましょう。パソコン3R推進協会へ依頼をすれば、『PCリサイクルマーク』のついているパソコンを無償で回収しています。
メーカーや家電量販店の下取りに出す:
下取りサービスとは古くなった手持ちのパソコンをメーカーや家電量販店が買い取り、新しいパソコンの購入資金として充当できるものです。新しいパソコンを購入したい方にはお得なサービスです。メーカーや量販店によっては下取りの対象外の場合があるので、まずはお手持ちのパソコンが下取りの対象かどうか確認してみましょう。
自治体の回収ボックス:
自治体によっては、電子機器を持ち込める回収ボックスを設置している場合もあります。主に公共施設に設置されていることが多いですが、すべての自治体に設置されているわけではありませんのでご注意ください。データは自分で消去する必要もありますのでそこも注意が必要です。
リサイクルショップやフリマ、オークションへ:
パソコンをリサイクルショップへ売却するのもよいでしょう。最近だと、フリマアプリで売り出す人も増えています。これらに共通して言えるのは、必ずデータをすべて消去するようにする必要があるということです。
パソコンを粗大ゴミとして出すことはできません。必ず適切な方法で処分しましょう。
回収されたパソコンのリサイクル手順
回収されたパソコンは、まず、種類や状態によって仕分けされます。その後、以下の流れでリサイクルされます。
データ消去:
個人情報が漏洩しないよう、ハードディスク内のデータは完全に消去されます。
分解:
パソコンは、プラスチック、金属、ガラスなど、素材ごとに分解されます。
選別:
分解された部品は、さらに細かく選別され、リサイクル可能な素材とそうでない素材に分けられます。
再資源化:
選別された素材は、それぞれ別の工場に運ばれ、新たな製品の原料として生まれ変わります。例えば、プラスチックは再生プラスチックに、金属は新たな製品の部品に、ガラスはガラス製品の原料になります。
パソコンのリサイクルが大切な理由
なぜこれだけパソコンのリサイクルが必要なのかどうか、ここで振り返ってみましょう。
資源の有効活用:
パソコンには、金、銀、銅などの貴重な金属が含まれています。これらの金属をリサイクルすることで、資源の無駄な消費を抑えられます。
環境負荷の軽減:
パソコンの製造には、多くのエネルギーが必要となります。リサイクルすることで、エネルギー消費量を削減し、CO2排出量を減らすことができます。
有害物質の処理:
パソコンの中には、鉛や水銀などの有害物質が含まれている場合があります。適切な処理を行うことで、環境汚染を防ぐことができます。
まとめ
パソコンは、適切に処分することで、資源の有効活用や環境保護に貢献することができます。買い替えの際は下取りに出すことで新品を買う際の補助にもなります。
ご自身が一番やりやすい適切な方法で処理を行うようにしましょう。